畑の動物対策は手作りで万全!柵の設置方法から補助金まで解説

丹精込めて育てた作物を守るため、畑の動物対策を手作りで始めたいと考えていませんか。特に被害の大きいイノシシや鹿への対策は急務です。この記事では、効果的な柵の高さや頑丈な囲いの作り方、初心者でも挑戦しやすいフェンスのDIY方法まで、鹿対策を自作するための具体的なノウハウを解説します。また、ピンクテープによるイノシシ対策の効果や、害獣が嫌がる色は?といった素朴な疑問にもお答えします。さらに、コストを抑えるための補助金制度や、機能性だけでなくおしゃれな見た目に仕上げるコツも紹介。あなたの畑を守るための最適な解決策がきっと見つかります。

  • 動物の種類に応じた最適な柵の作り方
  • DIYでコストを抑えるための材料選びとコツ
  • ピンクテープや色など噂の対策法の真偽
  • 獣害対策に活用できる補助金制度の概要
目次

畑の動物対策を手作りで!基本の柵作り

  • 動物別の適切な柵の高さとは?
  • 畑を囲いで守る際のポイント
  • フェンスDIYの基本的な手順
  • 効果的な鹿対策を自作する方法
  • 頑丈な柵でイノシシの侵入を防ぐ

動物別の適切な柵の高さとは?

畑を動物の被害から守るためには、まず「誰から守るのか」を明確にし、その動物の習性に合わせた柵を設置することが重要です。特に柵の高さは、対策の成否を分ける最も基本的な要素と言えます。動物の身体能力は種類によって大きく異なるため、それぞれの特性を理解した上で設計する必要があります。

例えば、シカは非常に高い跳躍力を持っています。そのため、中途半端な高さの柵は簡単に飛び越えられてしまいます。一方で、イノシシはジャンプよりも鼻で柵を押し上げたり、地面を掘ったりするのが得意です。このように、対象動物に合わせた適切な高さと構造を選ぶことが、効果的な対策の第一歩となります。

以下に、主要な害獣ごとに推奨される柵の仕様を表にまとめました。

対象動物 推奨される柵の高さ 柵の段数(電気柵の場合) 特徴と対策のポイント
シカ 1.5m~2.0m以上 4段以上 跳躍力が非常に高いため、とにかく高さが重要です。柵の上部を外側に傾斜させるなどの工夫も効果的です。
イノシシ 1.0m程度 2~3段 跳躍力は低いですが、鼻の力が強いため下部の強度と地面との隙間をなくすことが最重要です。ワイヤーメッシュなどが有効です。
サル 8段など多段 よじ登るのが得意なため、高さだけでは防げません。電気柵を多段に設置したり、上部に忍び返しを付けたりする対策が必要です。
ハクビシン
アライグマ
1.0m~1.5m よじ登りが得意で、わずかな隙間からでも侵入します。網目の細かいネットを使用し、上部に登りにくくする工夫が求められます。

高さ以外の要素も重要です

柵の効果は高さだけで決まるわけではありません。特にイノシシや中型獣に対しては、柵と地面の間に隙間を作らないこと、そして柵自体が動物の力に耐えられる十分な強度を持つことが不可欠です。これらの要素を総合的に考慮して設計しましょう。

畑を囲いで守る際のポイント

効果的な囲いを設置するためには、ただ闇雲に柵を立てるのではなく、事前の計画と設置後のメンテナンスが非常に重要になります。準備を怠ると施工中にトラブルが発生したり、完成した柵が十分に機能しなかったりする可能性があります。また、設置後も定期的に手を加えることで、長期的に畑を守ることが可能です。

設置前に確認すべきこと

まずは、柵を設置する範囲の境界線を明確にしましょう。隣接地がある場合は、所有者と事前に話し合っておくとトラブルを避けられます。次に、支柱を打ち込むラインを決め、地中に水道管やガス管などが埋設されていないかを確認します。地面の硬さや傾斜なども考慮し、どこに支柱を立てるか正確にマーキングしていくことが、スムーズな作業につながります。

効果的な設置方法のコツ

支柱は、動物の力に負けないよう1〜2m間隔を目安に、地面へ30〜50cmほど深く打ち込みます。ネットやフェンスを張る際は、地面との間に隙間ができないように注意してください。特にイノシシ対策では、ネットの下部を50cmほど外側に折り返し、杭(ペグ)で地面に固定する方法が非常に有効です。これにより、動物が柵の下を掘って侵入するのを防ぎます。

定期的なメンテナンスが効果を持続させる

柵を設置した後も安心はできません。少なくとも週に1回は見回りを行い、柵の緩みや破損、支柱のぐらつきがないかを確認しましょう。また、柵の周りに雑草が生い茂ると、草がネットに絡まって劣化を早めたり、動物の隠れ場所になったりします。定期的な草刈りを心がけることが、柵の寿命を延ばし、防除効果を維持する上でとても大切です。

フェンスDIYの基本的な手順

専門業者に依頼せずとも、ポイントを押さえればDIYで十分に機能的な防獣フェンスを設置することが可能です。コストを抑えられるだけでなく、自分の畑に合わせた細やかな調整ができるのもDIYの魅力です。ここでは、基本的な手順をご紹介します。

1. 計画・材料準備
まずは設置する場所を正確に測量し、簡単な設計図を作成します。必要な支柱の本数、フェンスやネットの総延長、固定金具などの数量を算出し、ホームセンターやオンラインストアで資材を調達します。この段階でしっかり計画を立てることが、後の作業効率を大きく左右します。

2. 支柱の設置
設計図に基づいて、支柱を立てる位置に穴を掘ります。支柱が傾かないよう垂直を確認しながら立て、土を埋め戻してしっかりと固定してください。より強度を求める場合は、支柱の根元をコンクリートで固めることをおすすめします。特に、フェンスの角になる部分や末端の支柱は力がかかりやすいため、頑丈に固定することが重要です。

3. フェンス・ネットの張り付け
フェンスを張る作業は、効果を決定づける最も重要な工程です。ハンドウィンチなどの道具を使って、フェンスがたるまないように、しっかりとテンション(張力)をかけながら支柱に固定していきます。たるみがあると、動物がそこから侵入する原因になります。少しずつ、均等に力を加えながら張っていくのがコツです。

4. 仕上げ・確認
最後に、針金や専用のクリップなどを使ってフェンスを支柱に完全に固定します。人が出入りするためのゲートを取り付ける場合は、この段階で設置しましょう。全ての作業が終わったら、全体を歩いて確認し、隙間がないか、強度は十分かなどをチェックして完成です。

支柱を立てる作業は体力が必要で大変ですが、ここが全ての基礎になります。一本一本、丁寧に垂直に立てることを心がければ、仕上がりの美しさと強度が格段にアップしますよ!

効果的な鹿対策を自作する方法

鹿は数ある害獣の中でも特に対策が難しい動物の一つです。その理由は、驚異的な跳躍力と強い警戒心にあります。そのため、鹿対策を自作する際は、物理的に飛び越えられないようにする工夫と、心理的に侵入をためらわせる工夫の両方が必要になります。

まず、最も重要なのは柵の高さです。前述の通り、最低でも1.5m、できれば2m以上の高さを確保してください。この高さをクリアすることが、鹿対策の絶対条件となります。

次に、使用するネットの素材選びも重要です。一般的なナイロン製の防獣ネットでは、鹿が体をぶつけたり角でこすったりすることで破られてしまう可能性があります。そのため、ワイヤーメッシュ(金網)や、ステンレス線が編み込まれたポリエチレン製のネットなど、より強度と耐久性の高い素材を選ぶことをおすすめします。

心理的な圧迫で侵入を防ぐ

鹿は障害物を飛び越える際、着地点の安全を確認する習性があります。この習性を利用し、柵の上部を畑の外側に向かって45度程度傾斜させて設置すると、鹿は着地点が見えにくくなるため、飛び越えるのを躊躇します。また、鹿は黒い色を認識しにくいとされており、黒色のネットやワイヤーは鹿にとって見えにくく、不意に接触することを嫌うため、心理的なバリアとしての効果も期待できます。

これらの物理的な柵に加えて、鹿が嫌うとされる忌避剤を柵の周囲に散布したり、光を反射するCDやキラキラテープを吊るしたりといった複合的な対策を行うことで、より一層の防除効果が期待できるでしょう。

頑丈な柵でイノシシの侵入を防ぐ

イノシシによる被害を防ぐためには、その驚異的な突進力と地面を掘り返す習性を理解した上で、徹底的に「下からの侵入」を防ぐことが最も重要です。高さのある柵よりも、下部が頑丈で、地面にしっかりと固定された柵でなければ、イノシシの侵入を防ぐことはできません。

イノシシ対策として最も効果的な資材の一つが、溶接金網(ワイヤーメッシュ)です。強度が高く、成獣のイノシシの突進にも耐えることができます。支柱も木製や樹脂製より、鉄パイプなど金属製の頑丈なものを選びましょう。

設置の際の最大のポイントは、柵の下部を地面に固定する方法です。ワイヤーメッシュの下から20cm~50cmほどの部分を畑の外側に向かってL字型に折り曲げ、その部分を地面に寝かせます。そして、金属製の杭(ペグ)を数十cm間隔で打ち込み、地面に完全に固定してください。こうすることで、イノシシが柵の根本に鼻をかけて持ち上げようとしたり、地面を掘って侵入しようとしたりするのを物理的にブロックできます。

電気柵との併用が最強の対策

ワイヤーメッシュの柵だけでも高い防除効果がありますが、さらに万全を期すなら電気柵との併用がおすすめです。ワイヤーメッシュの外側に、地面から20cmと40cmの高さに電気柵のワイヤーを張ることで、イノシシは柵に近づくことすら困難になります。一度電気ショックを経験したイノシシは、その場所を「危険な場所」と学習し、近寄らなくなります。

畑の動物対策を手作りで!効果を高める知識

  • 害獣が嫌がる色は本当に効果的?
  • ピンクテープのイノシシ対策効果
  • 獣害対策で活用できる補助金制度
  • 機能的でおしゃれな柵のアイデア
  • 畑の動物対策を手作りで成功させる鍵

害獣が嫌がる色は本当に効果的?

「特定の色のテープを張れば動物が来なくなる」といった話を聞いたことがあるかもしれません。しかし、結論から言うと、「色」そのものに、害獣を継続的に遠ざける効果はほとんど期待できません。

その理由は、多くの野生動物は人間のように色彩を豊かに識別できないとされているためです。サルなどの一部の霊長類は例外ですが、シカやイノシシといった主要な害獣は、色の違いを明確に認識しているわけではないと考えられています。

では、なぜ色のついたテープなどが一時的に効果を発揮することがあるのでしょうか。それは、動物が「色」を嫌っているのではなく、「見慣れない物体」が突然現れたことに対して警戒心を持つからです。そのため、設置した直後はどんな色のテープであっても、動物が警戒して近寄らなくなることがあります。しかし、その物体が自分に危害を加えないと学習すると、すぐに慣れてしまい、効果はなくなってしまいます。色に頼った対策は、あくまで一時的なもの、あるいは物理的な柵の補助として考えるのが適切です。

光の反射や動きを利用する

色そのものよりも、キラキラと光を反射するもの(CDやアルミテープなど)や、風で不規則に揺れるものの方が、動物を警戒させる効果は持続しやすいと言えます。予測不能な光や動きは、動物にとって脅威を感じやすく、警戒心を解きにくいためです。ただし、これらもいずれは慣れが生じるため、過信は禁物です。

ピンクテープのイノシシ対策効果

近年、特に西日本を中心に、畑の周りにピンク色のテープを張り巡らせるイノシシ対策が広がっているようです。しかし、この対策の効果についても、前述の「色」に関する話と同様に考える必要があります。

専門家の見解によれば、イノシシはピンク色を特別に嫌っているわけではありません。もしピンクテープに一時的な効果が見られたとすれば、それはテープの色によるものではなく、見慣れない物体が設置されたことへの警戒心や、テープが風で「シャカシャカ」と立てる音に驚いている可能性が高いです。

動物は非常に学習能力が高いため、最初は警戒しても、危険がないとわかればすぐに慣れてしまいます。そのため、ピンクテープだけでイノシシの侵入を継続的に防ぐのは極めて困難と言わざるを得ません。安価で手軽に設置できるため試してみる価値はありますが、これを主要な対策と考えるのは非常に危険です。あくまで頑丈な柵を設置するまでの応急処置や、柵にプラスアルファする補助的な役割として捉えましょう。

手軽にできる対策は魅力的ですが、根本的な解決にはなりません。イノシシの力を侮らず、やはり基本となる物理的な柵をしっかりと設置することが、畑を守る上で最も確実な方法ですね。

獣害対策で活用できる補助金制度

防獣柵の設置には、ある程度の初期費用がかかります。しかし、多くの農家が獣害に悩まされている現状を受け、国や地方自治体が柵の設置費用の一部を補助する制度を設けている場合があります。DIYで設置する場合でも対象となるケースが多いため、ぜひ活用を検討してみてください。

補助の内容は自治体によって様々ですが、一般的にはワイヤーメッシュや電気柵などの資材購入費の2分の1や3分の1を補助する、といった形が多いようです。例えば、ある市では「資材費の半額を、上限20万円まで補助する」といった制度が実施されています。

これらの補助金制度を利用するには、事前に申請が必要です。購入・設置した後に申請しても認められない場合がほとんどなので注意してください。また、申請期間が定められていたり、対象となる資材に条件があったりすることもあります。

まずは自治体の担当窓口に相談を

獣害対策の補助金に関する情報は、お住まいの市町村役場の農林担当課や、地域の農業委員会、JA(農業協同組合)などで得ることができます。柵の設置を計画し始めたら、まずはこれらの窓口に問い合わせて、利用できる制度がないかを確認することから始めましょう。思わぬコスト削減につながるかもしれません。
(参照:農林水産省 鳥獣被害対策コーナー

機能的でおしゃれな柵のアイデア

「防獣柵」と聞くと、どうしても無骨で景観を損なうイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、特に家庭菜園や庭に隣接した畑などでは、機能性だけでなく見た目にもこだわりたいものです。少しの工夫で、防獣効果とデザイン性を両立させることは十分に可能です。

木製の柵(ウッドフェンス)
自然の景観に最も馴染みやすいのが木製の柵です。防腐・防虫処理が施された木材を選べば、耐久性も確保できます。柱や板の色を建物や周囲の雰囲気に合わせて塗装するだけで、統一感のあるおしゃれな空間を演出できます。ただし、強度面でイノシシなどには不向きな場合があるため、内側にワイヤーメッシュを併設するなどの工夫が必要です。

デザイン性の高い金属製フェンス
欧米の庭でよく見られるような、デザイン性の高いアイアンフェンスやアルミフェンスも選択肢の一つです。つるバラなどの植物を絡ませれば、美しい景観を作り出すことができます。ただし、これらの多くは網目が大きいため、そのままでは小動物の侵入を許してしまいます。内側に目立たない黒色の防獣ネットを張ることで、デザイン性を損なわずに防除効果を高めることができます。

資材の色選びで印象は大きく変わる

防獣用の資材は緑やシルバーが一般的ですが、中には黒やダークブラウンといった落ち着いた色の製品もあります。特に黒色のネットや支柱は、背景に溶け込んで圧迫感が少なく、モダンで引き締まった印象を与えます。資材の色を少し意識するだけでも、畑全体の雰囲気を大きく変えることができますよ。
(参考:株式会社タカショー

畑の動物対策を手作りで成功させる鍵

  • 畑の動物対策は手作りでも十分可能
  • まず対象の動物を特定することが重要
  • シカ対策には最低1.5m以上の高さが必要
  • イノシシ対策は高さより下部の強度が鍵
  • 柵の下部は外側に折り返しペグで固定する
  • 支柱は1〜2m間隔で深く打ち込む
  • フェンスはたるまないようしっかり張る
  • ワイヤーメッシュは強度が高くおすすめ
  • 色やテープだけの対策は持続的効果が薄い
  • 動物は見慣れない物を一時的に警戒するだけ
  • 物理的な柵と心理的な対策の併用が効果的
  • 設置前に自治体の補助金制度を確認する
  • 計画的なDIY手順が成功への近道
  • 設置後の定期的なメンテナンスを怠らない
  • 素材を工夫すればおしゃれな柵も作れる

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