オクラ収穫の仕方と育て方!初心者も失敗しない栽培・管理術

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家庭菜園で人気のオクラですが、オクラの収穫の仕方で悩んでいませんか?夏の食卓を彩るネバネバ野菜として欠かせないオクラは、その育て方が比較的簡単なため、初心者にも挑戦しやすい野菜の一つです。種まきからでも、手軽な栽培 プランターでも楽しむことができます。しかし、オクラ栽培で最も多くの方が直面する問題が「収穫時期」です。適切なタイミングを見逃すと、ほんの1〜2日で実は硬くなり、食べられなくなってしまいます。

失敗しない育て方は? プランターに何本植えるのが正解? 収穫したら葉は切るべき? 収穫するときに気をつけることは? 1日に何回水やりするの? このような、オクラ栽培における具体的な疑問や不安を一つひとつ丁寧に解決します。この記事では、美味しいオクラをできるだけ長く、たくさん収穫するためのプロのコツを、基本から応用まで詳しく解説していきます。

この記事で分かること

  • オクラの基本的な育て方と失敗しない種まきのコツ
  • プランター栽培に最適な株数と、時期に応じた水やりの頻度
  • 実が硬くなるのを防ぐ、最適な収穫時期の見極め方
  • 収穫量を格段にアップさせる収穫後の「摘葉」や「脇芽かき」の正しい方法
目次

オクラ収穫の仕方と基本の育て方

  • オクラの育て方:初心者向け
  • オクラの種まき時期と方法
  • オクラの栽培:プランター編
  • プランター 何本植える?
  • 1日に何回水やりする?
  • 失敗しない育て方は?

オクラの育て方:初心者向け

オクラはアフリカ原産の野菜で、高温と強い日差しを好み、日本の蒸し暑い夏でも元気に育つ夏野菜の代表格です。家庭菜園が初めての方でも育てやすいのが大きな魅力ですが、いくつかの基本的なポイントを押さえておくことが、たくさんの収穫につながる成功の鍵となります。

栽培場所の選び方

オクラの生育には日光が不可欠です。日当たりと風通しの良い場所を最優先で選びましょう。日光が不足すると、茎が細くひょろひょろと育つ「徒長(とちょう)」状態になったり、花の数が減って実つきが悪くなったりする直接的な原因になります。半日陰(一日のうち数時間だけ日が当たる場所)でも育てることは可能ですが、収穫量は日当たりの良い場所と比べると少なくなる傾向があります。

また、オクラはアオイ科の植物です。同じアオイ科の植物(例:フヨウ、ハイビスカス、ワタ、モロヘイヤなど)を前年に栽培した場所で育てると、連作障害が発生しやすくなります。土壌伝染性の病気(立枯病など)やネコブセンチュウなどの害虫被害が出やすくなるため、最低でも2〜3年はアオイ科以外の野菜を育てるようにしてください。

土づくりの基本

オクラは水はけが良く、有機質に富んだふかふかの土壌を好みます。根をまっすぐ深く伸ばす性質があるため、耕土が深い(柔らかく耕されている層が深い)ことも重要です。

  • 地植えの場合: 植え付けの2週間以上前に、苦土石灰を1平方メートルあたり約100gまいてよく耕し、土壌酸度を調整します(適正pH6.0〜6.5)。その1週間後に、完熟堆肥を1平方メートルあたり約2kgと、元肥としてチッソ・リンサン・カリがバランスよく含まれた化成肥料(例:8-8-8)を約100g施し、再度深く耕します。
  • プランター栽培の場合: 市販の「野菜用培養土」を使用するのが最も簡単で確実です。これらの土は、あらかじめ肥料(元肥)が配合され、水はけや保水性も調整されているため、開封してすぐに使えます。

初心者におすすめの品種

オクラには多様な品種があり、それぞれに特徴があります。ご自身の栽培環境や好みに合わせて選ぶと良いでしょう。

代表的なオクラの品種例

  • ピークファイブ(五角オクラ): 葉が小さく、節と節の間が詰まって育つため、草丈が比較的コンパクトにまとまります。プランター栽培やベランダ菜園に最適です。(参照:サカタのタネ「ピークファイブ」)
  • みどり丸ノ助(丸オクラ): 莢(さや)が丸い「丸オクラ」の一種です。最大の特徴は、繊維質の発達が遅いため、収穫が多少遅れて大きくなっても硬くなりにくい点です。うっかり採り忘れても食べやすいのは、初心者にとって大きなメリットと言えます。
  • 満天(R)(五角オクラ): 背丈が低いうちから実がなり始め、扱いやすい品種として家庭菜園で人気があります。
  • 島の恋(赤オクラ): 莢が鮮やかな赤紫色になる品種です。加熱すると色が抜けて緑色になってしまいますが、生のままスライスしてサラダなどに使うと彩りが映えます。

一般的にスーパーで売られているのは「五角オクラ」ですが、丸オクラは加熱しても食感が柔らかいと人気があります。ぜひ好みに合わせて選んでみてください。

オクラの種まき時期と方法

オクラは苗から育てるのが管理も楽で簡単ですが、種から育てることも十分可能です。ただし、発芽には高い温度が必要なため、その点にだけ注意しましょう。

種まきの適期

オクラが発芽するために必要な地温(土の温度)は25℃〜30℃と、非常に高めです。気温が低い時期にまいても発芽しないか、発芽しても生育が極端に遅くなります。一般地の露地栽培(畑)では、十分に暖かくなった5月中旬以降、遅霜の心配が完全になくなってからが最適です。寒冷地では6月に入ってからまくか、ビニールトンネルや室内でポット育苗をして保温する必要があります。

種まきの手順

オクラの種は「硬実種子(こうじつしゅし)」と呼ばれ、種皮が非常に硬く、そのまままくと水を吸収しにくく発芽率が悪いことがあります。そのため、ひと手間加えることが発芽を揃える成功のコツです。

  1. 吸水させる: 種まきの前日、種を一晩(8〜12時間程度)水につけておきます。これにより種皮が柔らかくなり、一斉に発芽しやすくなります。
  2. 種をまく(点まき): 畑やプランターに直接まく(直まき)場合も、育苗ポットにまく場合も、深さ約1cm〜1.5cmのまき穴をあけます。1箇所につき3〜5粒の種が重ならないようにまきます。これを「点まき」と呼びます。
  3. 覆土(ふくど)と鎮圧: 種の上に1cmほどの土をかぶせ、手のひらで軽く押さえて種と土を密着させます(鎮圧)。これにより、種が土の水分を吸収しやすくなります。
  4. 水やり: 最後に、ジョウロなどでたっぷりと水を与えます。発芽するまでの約1週間〜10日間は、土の表面が乾かないように注意深く管理してください。

早まきは禁物!低温と多湿で「苗立枯病」に オクラは寒さに非常に弱い野菜です。「早く収穫したい」と焦って4月などの早い時期に種をまくと、低温で発芽しないだけでなく、土が過湿状態になり「苗立枯病」を引き起こす原因になります。これは土壌中の菌が原因で、発芽したばかりの苗の根元が腐って倒れてしまう病気です。必ず地温が十分に上がってから作業を始めることが、結果的に元気な苗を育てる一番の近道です。

オクラの栽培:プランター編

オクラはベランダや軒先などの省スペースでも、プランターを使えば十分に栽培を楽しめます。オクラは根をまっすぐ深く伸ばす「直根性(ちょっこんせい)」の植物であるため、プランターの「深さ」が非常に重要になります。

プランターの選び方

オクラをプランターで健康に育てるためには、根が伸びるスペースを確保することが必須です。必ず、深さが30cm以上、直径も30cm以上(10号鉢以上)ある「深型」のプランターを選んでください。

浅いプランターでは、直根性のオクラの根が底で行き場を失い、鉢の中でぐるぐると巻いてしまう「根詰まり(根サークル)」状態になります。こうなると水分や養分をうまく吸収できず、生育不良になったり、水切れを頻繁に起こしたりする原因となります。

一般的な幅65cmの長方形プランターでも栽培可能ですが、その場合も必ず深さ30cm以上の深型タイプを選びましょう。

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用土と準備

プランター栽培の成功は土で決まると言っても過言ではありません。土は市販の「野菜用培養土」を使うのが最も手軽で確実です。これらの土は、野菜の生育に必要な肥料(元肥)がバランスよく配合されているだけでなく、排水性(余分な水を排出する力)と保水性(必要な水分を保つ力)が最適に調整されています。

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準備の手順は以下の通りです。

  1. プランターの底穴を「鉢底ネット」でふさぎます。(土の流出を防ぎます)
  2. 鉢底石を、プランターの底が見えなくなる程度(約2〜3cm)敷き詰めます。(通気性と排水性を確保し、根腐れを防ぎます)
  3. その上から、野菜用培養土をプランターの縁から2〜3cm下のウォータースペースを残して入れます。

鉢底石を敷く作業は少し手間に感じるかもしれませんが、プランター内の過湿を防ぎ、根が呼吸するための重要な役割を果たします。このひと手間を惜しまないでくださいね。

プランター 何本植える?

園芸店やホームセンターでオクラの苗を見ると、1つのポットに3〜4本が一緒に生えた状態で売られていることがほとんどです。「これを1本ずつに分けるべきか?」と悩むのは、初心者が必ず通る道ですが、答えは明確です。

苗は「株分けしない」が鉄則

オクラは移植を嫌う植物で、特にそのまっすぐ伸びる主根(しゅこん)が傷つくことに非常にデリケートです。ポット苗を無理に1本ずつに引きはがそうとすると、細い根がちぎれてしまい、植え付け後にうまく根付かず枯れてしまう失敗の原因となります。

購入した苗は、1ポット(3〜4株)をそのまま一つのカタマリとして扱い、根鉢(ねばち:ポットの中の土と根が一体化したもの)を崩さずに植え付けてください。これを「密植栽培(多本仕立て)」と呼びます。

密植栽培のメリット

「こんなに窮屈な状態で植えて、お互いに栄養を取り合って育たないのでは?」と心配になるかもしれませんが、オクラに限っては、この密植栽培に大きなメリットがあります。

  • 生育がゆっくりになる: 1本立ちでのびのび育つと成長が早すぎて実がすぐに硬くなりますが、密植にすることでお互いが適度に競合し、生育スピードが抑えられます。結果として、実が硬くなるのが遅くなり、収穫適期の幅が広がります。
  • 実が柔らかくなる: 複数の株の葉が適度に影を作り合い、強い直射日光から実を守ることで、実が柔らかく育ちやすくなります。
  • 草丈が抑えられる: 1本立ちだと養分を独占して背丈が2mを超えることもありますが、密植にすると草丈がコンパクトにまとまりやすくなり、プランターでも管理しやすくなります。

プランターサイズと植え付け株数の目安

プランターの容量に合わせて、植え付けるポット数(カタマリの数)を調整しましょう。

プランターの形状 サイズ(目安) 植えるポット数(カタマリ数)
丸型プランター 直径30cm・深さ30cm(10号鉢) 1ポット(3〜4株がそのまま)
長方形プランター 幅65cm・深さ30cm 2ポット(合計6〜8株)

※1ポット(3〜4株)を「1カタマリ」として植え付けます。

1日に何回水やりする?

オクラはアフリカ原産のため乾燥に強いというイメージがありますが、それは地中深くに根を張れる地植えの場合です。土の量が限られるプランター栽培では、水切れが失敗の大きな原因になります。

特に、美味しい実を育てるためには十分な水分が必要です。水分が不足すると、株が弱るだけでなく、実が硬く筋張ったものになってしまいます。

時期別の水やり頻度と時間帯

  1. 種まき〜発芽まで この期間は、種が乾燥しないことが最も重要です。土の表面が乾かないよう、こまめに水やりをします。水流で種が流れたり土がえぐれたりしないよう、ジョウロのハス口を上に向けて、霧雨のように優しく与えてください。
  2. 生育初期(根付くまで) 苗を植え付けた後、新しい根が張る(根付く)までの約1週間は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
  3. 生育期(実がなり始めるまで) 株が成長してくるこの時期は、水やりの基本である「土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与える」を徹底します。過湿は根腐れの原因になるため、土がまだ湿っているうちは与える必要はありません。
  4. 収穫期(夏場) 開花して実がなり始めると、オクラは実を太らせるため、そして葉からの蒸散(葉から水分が蒸発すること)が活発になるため、非常に多くの水を必要とします。特に気温が上がる7月〜8月の乾燥が激しい時期は、朝と夕方の涼しい時間帯に1日2回の水やりが必要になることが多くなります。

水切れサインを見逃さないで! オクラが深刻な水切れを起こすと、葉がしなびて力なく垂れ下がります。これは株からのSOSサインです。このサインが出たら、すぐにたっぷりと水を与えてください。日中の最も暑い時間帯にこの状態になった場合は、いきなり冷たい水を根に与えるのではなく、まずは葉に霧吹きで水をかける「葉水(はみず)」をして、涼しい夕方にたっぷりと水やりをするのが株への負担が少ない方法です。水切れを繰り返すと、株が弱り収穫量が激減してしまいます。

失敗しない育て方は?

オクラ栽培で初心者がつまずきやすい「失敗ポイント」は、実は限られています。以下の4つの対策をしっかり押さえておけば、収穫まで大きく近づけます。

1. 発芽適温(25℃以上)を厳守する

前述の通り、オクラは寒さが大の苦手です。全ての失敗は「早く植えすぎた」ことから始まると言っても過言ではありません。種まきも苗の植え付けも、必ず十分に暖かくなってから(一般地で5月中旬以降)行うことが最大のポイントです。地域にもよりますが、「八重桜が咲き終わるころ」や、気象庁が発表する「過去の気象データ」で日平均気温が20℃を安定して超えるようになってから、などを目安にすると良いでしょう。(参照:気象庁 過去の気象データ検索)

2. 苗は絶対に株分けしない

これも非常に重要なポイントです。オクラはまっすぐ伸びる一本の太い根(直根)が命です。この根が傷つくと回復しにくく、その後の生育に致命的なダメージとなります。ポット苗は絶対に株分けせず、根鉢を崩さずにそのまま植え付けてください。

3. 害虫対策は「見つけ次第、即対処」

オクラは比較的病気に強いですが、害虫は必ず発生します。放置すると一気に広がるため、毎日の観察と初期対応が重要です。

  • アブラムシ: 新芽や葉の裏にびっしりつきます。植物の汁を吸うだけでなく、ウイルス病を媒介することもあるため、見つけ次第すぐに除去します。数が少ないうちは粘着テープで取り除いたり、歯ブラシなどでこすり落としたりするのが有効です。シルバーマルチ(銀色のシート)を株元に敷くと、光の反射を嫌って飛来を抑える効果が期待できます。
  • カメムシ: 成虫が飛来し、実に口針を刺して汁を吸います。被害にあった実は変形したり、その部分だけ硬くなったりして食味が著しく落ちます。見つけ次第、捕殺してください。防虫ネットをトンネル状にかけるのが最も確実な予防策です。
  • ワタノメイガ(ハマキムシ): 葉を巻いてその中に潜む芋虫です。食害された葉は光合成ができなくなります。巻いた葉を見つけたら、葉ごと切り取って処分するのが早いです。
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4. 収穫適期(小さめ)を逃さない

オクラ栽培で最も多い失敗が「収穫遅れ」による「硬すぎオクラ」の生産です。オクラの実は成長が非常に早く、特に真夏は1日収穫が遅れただけで、筋張って硬くなり、包丁も通らないほどになってしまいます。花が咲き始めたら、毎日こまめに畑やプランターをチェックし、「ちょっと早いかな?」と思うくらいの小さめサイズで収穫する勇気を持ちましょう。


オクラ収穫の仕方と管理のコツ

  • オクラの収穫時期の見極め方
  • 収穫するときに気をつけることは?
  • 収穫したら葉は切る?(摘葉)
  • オクラ収穫の仕方のまとめ

オクラの収穫時期の見極め方

美味しいオクラをコンスタントに収穫するためには、最適なタイミングを見極める「目」を養うことが何よりも大切です。収穫が早すぎると、オクラ特有のネバネバ感が少なく物足りない味になり、遅すぎると前述の通り、硬くて食べられなくなってしまいます。

目安1:開花後の日数

オクラは美しいクリーム色の大輪の花を咲かせますが、この花は受粉を終えると1日(早朝に咲き、夕方には)しぼんでしまいます。この「花が咲いた日」を基準に収穫日を予測します。収穫までの日数は、気温によって大きく変動します。

開花から収穫までの日数目安

  • 気温が低い時期(6月頃や秋口): 開花後 約7〜10日 (成長がゆっくりなため、じっくり待ちます)
  • 気温が高い時期(7月〜8月の真夏): 開花後 約3〜7日 (成長が非常に早いため、油断するとすぐに大きくなります)

真夏は「開花から3日後」と覚えておき、こまめにチェックするのがおすすめです。

目安2:実のサイズ(最も重要)

最も分かりやすく、確実なのが「実の長さ」で判断する方法です。品種によって最適なサイズが異なりますので、自分が育てている品種の特性を把握しておきましょう。

品種タイプ 代表的な品種 収穫サイズの目安 特徴
五角オクラ ピークファイブ、満天 など 長さ 7〜8cm程度 最も一般的。繊維質の発達が早く、10cmを超えると急激に硬くなるため、小さめ収穫が鉄則。
丸オクラ みどり丸ノ助、島オクラ など 長さ 12〜15cm程度 繊維質が硬くなりにくい。多少大きくなっても柔らかく食べられるため、週末菜園などにも向く。

五角オクラは10cmを超えると硬くなり始めるため、スーパーで売っているサイズ(7〜8cm)を基準にし、「少し小さいかな?」と思うくらいがベストタイミングです。

目安3:実の柔らかさ(最終確認)

見た目では判断しにくい場合、収穫前に軽く指で実を押してみて、弾力や柔らかさを確認するのも良い方法です。明らかに硬さを感じたり、表面のうぶ毛がトゲのように硬くなっていたら、それは収穫遅れのサインです。その実は諦め、次の実の収穫タイミングを早めるようにしましょう。

オクラ栽培の格言は「迷ったら小さめで採れ!」です。採り遅れて硬くなった実は、残念ながら煮ても焼いても柔らかくはなりません。若採りした柔らかいオクラの美味しさは、家庭菜園ならではの特権ですよ。

収穫するときに気をつけることは?

オクラの収穫作業は簡単ですが、安全に、かつ株を傷めないために、必ず守ってほしい注意点が2つあります。

1. 道具は「清潔なハサミ」を使う

オクラの実がついている軸(果梗:かこう)は、木質化して非常に硬く、手でもぎ取るのは困難です。無理に引っ張ると、株全体が揺さぶられて根が傷んだり、最悪の場合、茎が折れたりする原因になります。

収穫する際は、必ず清潔なハサミを使用してください。実の根元(軸の部分)でパチンと切り取って収穫します。ハサミを清潔に保つ(使用前後にアルコールスプレーで拭くなど)ことで、切り口から病原菌が侵入するのを防ぐ効果もあります。

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2. トゲによる「オクラかぶれ」に注意

オクラの茎や葉、そして実の表面には「うぶ毛」のように見えて、実は細かく鋭いトゲ(毛茸:もうじょう)が無数に生えています。これが皮膚に刺さると、チクチクとした痛みや強いかゆみ、人によってはアレルギー反応で赤くかぶれてしまうことがあります。

素手での作業は危険です! 収穫や、後述する「摘葉」などのお手入れの際は、必ず軍手や厚手の園芸用手袋を着用してください。半袖ではなく長袖の服を着て、腕や首筋の肌の露出をできるだけ減らすことも非常に有効な対策です。万が一、トゲが刺さってチクチクする場合は、流水でよく洗い流し、粘着テープなどで優しくトゲを取り除いてください。

収穫したら葉は切る?(摘葉)

オクラを夏から秋まで長期間にわたってたくさん収穫し続けるためには、収穫と同時に行う「摘葉(てきよう)」というお手入れ作業が不可欠です。これは上級者向けのテクニックではなく、むしろ初心者にこそ実践してほしい重要な管理作業です。

摘葉(てきよう)の目的と方法

オクラは、茎の下の方から順番に実をつけながら、上へ上へと伸びていきます。つまり、実を収穫し終えた場所の葉は、すでに役割を終えつつある古い葉です。これを残しておくと、様々なデメリットが生じます。

方法は非常に簡単です。実を収穫した節(ふし)よりも下にある古い葉を、すべてハサミで茎の根元から切り落とすだけです。

例えば、下から5番目の実を収穫したら、その下にある1〜4番目の葉はすべて切り落としてしまいます。常に、現在収穫している実のすぐ下に1〜2枚の葉が残る程度を維持します。

摘葉(葉かき)の3大メリット

  1. 風通しが劇的に良くなる 株元の風通しが改善し、湿気がこもるのを防ぎます。これにより、カビが原因となる「うどんこ病」などの病気を強力に予防できます。
  2. 病害虫の隠れ家をなくす 古い葉の裏は、アブラムシやハダニなどの害虫にとって格好の隠れ家です。葉を取り除くことで、害虫の発生源を物理的に除去できます。
  3. 養分と光を上部に集中させる 古い葉への養分供給をカットし、その分のエネルギーを、これから成長する上部の新しい葉や実(花)に集中させることができます。また、下葉がなくなることで株元まで日光が届き、株全体の活力が上がります。

脇芽かきも忘れずに

摘葉と同時に、「脇芽(わきめ)」もチェックしましょう。葉の付け根(節)から出てくる小さな芽が脇芽です。プランター栽培や密植栽培で、メインの茎(主枝)一本で育てる場合、この脇芽を放置すると養分が分散してしまい、主枝の生育が悪くなります。

収穫した節から出ている脇芽は、小さいうちに(5cm以下)手でかき取ってしまいましょう。これにより、主枝一本に栄養が集中し、上へ上へと順調に成長していきます。

【応用】脇芽を育てる「放任栽培」 地植えで株と株の間(株間)を広く取っている場合に限り、あえて下の脇芽を2〜3本伸ばして育てる「3本仕立て」という方法もあります。主枝の収穫が終わる頃に、脇芽から伸びた側枝(そくし)の収穫が始まり、トータルの収穫量を増やすことができます。ただし、管理が複雑になり、風通しも悪くなりがちなので、まずは基本の「主枝一本仕立て(脇芽はすべてかく)」をマスターするのがおすすめです。

オクラ収穫の仕方のまとめ

オクラの育て方から収穫の仕方まで、初心者が失敗しないための重要なポイントを最後にまとめます。これらを実践して、美味しいオクラをたくさん収穫してください。

  • オクラは日当たりと風通しの良い場所を何よりも好む
  • 栽培適温は20℃〜30℃で、寒さには非常に弱い
  • 種まきは地温が25℃以上になる5月中旬以降が絶対の適期
  • 種は皮が硬いため一晩水につけてからまくと発芽が揃いやすい
  • プランターは必ず深さ30cm以上の深型を選ぶ
  • 土は市販の「野菜用培養土」を使うのが簡単で確実
  • ポット苗は根を傷めるため、株分けせずにそのまま植える
  • プランター栽培は「密植(多本仕立て)」が基本
  • 丸鉢(10号・直径30cm)なら1ポット、65cmプランターなら2ポットが目安
  • 水やりは「土の表面が乾いたら鉢底から流れるまでたっぷりと」が基本
  • 夏場の収穫期は乾燥が激しいため、朝夕1日2回の水やりが必要な場合もある
  • 収穫時期の目安は、真夏なら花が咲いてから3〜7日後
  • 五角オクラは7〜8cm、丸オクラは12〜15cmが最適な収穫サイズ
  • 収穫遅れは実が硬くなる最大の原因なので「若採り」を徹底して心がける
  • 収穫は硬い軸を清潔なハサミで切り取る(手でもぎ取らない)
  • 茎や葉のトゲで「オクラかぶれ」になるため、手袋と長袖の着用は必須
  • 収穫した実の節(ふし)より下にある古い葉はすべて切り落とす(摘葉)
  • 摘葉は風通しを良くし、病害虫を防ぐための重要な作業
  • 葉の付け根から出る脇芽も、主枝に栄養を集中させるために小さいうちにかき取る
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