パクチーの収穫、どこを切るのが正解?長く何度も楽しむ方法

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家庭菜園で育てたパクチーの収穫、どこを切るか迷っていませんか?適切な収穫時期や収穫サイズが分からず、収穫方法や摘み取り方を間違えてしまうと、何回も楽しめなくなるかもしれません。この記事では、パクチーの収穫でどこを切るかという疑問に徹底的に答えます。育て方として人気のプランター栽培や地植え、さらには育て方 水耕栽培でのポイント、間引きのコツまで解説。パクチーの栽培は難しいと感じる方や、夏越しの方法は?と悩んでいる方、そして株がどこまで伸びる?か気になる方も必見です。正しい知識で、長く美味しくパクチーを楽しみましょう。

この記事で分かること

  • パクチーを長く収穫するための正しい切り方がわかる
  • 収穫のベストなタイミングや回数の目安がわかる
  • プランターや地植えなど育て方別の収穫のコツがわかる
  • 間引き菜から種まで無駄なく活用する方法がわかる

目次

パクチーの収穫でどこを切るか迷わない基本

  • パクチーの収穫時期はいつ?
  • 最適な収穫サイズは?
  • 基本的な収穫方法とコツ
  • 長く楽しむための摘み取り方
  • 収穫は何回できる?
  • パクチーはどこまで伸びる?

パクチーの収穫時期はいつ?

パクチーの収穫は、草丈が15cm~20cm程度に育った頃が最も美味しいとされる最適なタイミングです。栽培を始める時期によって、具体的な収穫期間は大きく異なりますので、それぞれの特性を理解しておくことが重要になります。

主に、春に種をまく「春まき」と、秋に種をまく「秋まき」の2つの栽培パターンがあり、それぞれ収穫できる期間や管理のポイントが変わってきます。

  • 春まき(3月~5月):収穫時期は5月~7月頃が目安です。春から初夏にかけて気温がぐんぐん上がるため、パクチーの成長スピードも非常に速くなります。ただし、パクチーは長日植物(日が長くなると花芽を付ける植物)の性質を持つため、日照時間が長くなるこの時期は「とう立ち」しやすく、葉を収穫できる期間は比較的短くなる傾向にあります。
  • 秋まき(9月~10月):収穫時期は10月頃から始まり、なんと翌年の5月頃までと、非常に長く楽しむことが可能です。パクチーは比較的寒さに強く、霜に直接当たらなければ冬を越すことができます。低温期は成長がゆっくりになるため、株がじっくりと育ち、香り高く味の濃い葉を少しずつ収穫し続けられます。

収穫を続ける上で最も注意すべきサインは、「とう立ち」と呼ばれる、株の中心から花を咲かせるための茎(花茎)が伸びてくる現象です。これは植物として子孫を残すための自然な生理現象ですが、とう立ちが始まると、株は全てのエネルギーを花や種に集中させようとします。その結果、葉は硬くなり、特有の風味も落ちてしまうのです。葉を美味しく食べたい場合は、花芽を見つけたら、それが葉の収穫の終わりが近いサインだと捉え、早めに収穫を終えるか、花芽を摘み取ってとう立ちを遅らせる処置が必要になります。

収穫時期のポイントまとめ

収穫のベストタイミングは、葉が最も柔らかく香り高い草丈15cm~20cmの頃です。栽培計画を立てる際は、収穫期間が格段に長くなる「秋まき」に挑戦することをおすすめします。長く安定した収穫が期待できるでしょう。

最適な収穫サイズは?

パクチーを最も美味しく味わうための理想的な収穫サイズは、草丈が15cm~20cm前後に成長したときです。このサイズ感は、スーパーの野菜売り場で一般的に販売されているパクチーの大きさを思い浮かべると、非常に分かりやすい基準となります。

この時期のパクチーは、葉や茎が非常に柔らかく、特有の爽やかで豊かな香りを最大限に楽しむことができます。まさに、食感と風味のバランスが最も良い状態と言えるでしょう。

逆に、収穫のタイミングを逃して20cmを大きく超えてしまうと、株全体が硬くなり始め、特に茎の部分は繊維質が発達して食感が悪くなってしまいます。また、視覚的な判断基準として、葉の色が鮮やかな濃い緑色で、ハリがあり生き生きとしているかも大切な確認ポイントです。葉の枚数が10枚以上に増え、株全体がこんもりと茂ってきたら、それは「食べ頃ですよ」というパクチーからのサインです。収穫を開始する絶好のタイミングと判断して間違いありません。

大きくなりすぎに注意!

「もう少し大きくしてから…」と収穫を先延ばしにすると、風味が落ちるだけでなく、とう立ちのリスクも急激に高まります。「もったいない」という気持ちは分かりますが、最高の状態で味わうためには、最適なサイズで躊躇なく収穫することが、結果的に美味しさを保ち、株を長く楽しむための重要なコツです。

基本的な収穫方法とコツ

パクチーの収穫方法には、主に2つのアプローチがあります。「家庭菜園で長く少しずつ楽しみたいか」、それとも「エスニック料理などで一度にたくさん使いたいか」という、あなたの目的によって最適な収穫方法を選びましょう。それぞれの方法を理解し、状況に応じて使い分けることが、パクチー栽培を最大限に楽しむ秘訣です。

目的で選ぶ2つの収穫方法

1. 外葉からの摘み取り収穫
これは、株そのものを残して育て続けながら、外側にある成熟した葉から順に必要な分だけを収穫する方法です。株への負担が少なく、次々と新しい葉が育つのを促すため、長期間にわたって収穫を楽しみたい場合に最も適しています。

2. 株ごと収穫
根っこごと引き抜くか、あるいは株元からハサミでバッサリと刈り取って収穫する方法です。サラダや鍋物、ジェノベーゼソースなどで一度にたくさんの量を使いたい場合や、タイ料理などで風味付けに重宝される「根」も活用したい時におすすめの方法です。

それぞれの方法には明確なメリットとデメリットが存在します。以下の比較表を参考に、ご自身の栽培スタイルや料理の用途に合った方法を選んでみてください。

どちらの方法で収穫するにしても、病気予防のために清潔な園芸用のハサミを使うことが非常に大切です。手で無理にちぎると茎が裂けるように傷ついたり、切り口から雑菌が入って株が弱ったりする原因になることがありますので、注意しましょう。

収穫方法 メリット デメリット こんな人におすすめ
外葉からの摘み取り収穫 ・数ヶ月間にわたって継続的に収穫できる
・株への負担が少なく、再生を促しやすい
・いつでも新鮮な葉を少量ずつ使える
・一度に大量の収穫はできない
・根は収穫できない
・薬味など少しずつ長く楽しみたい人
・株を元気に保ち、栽培を続けたい人
・家庭菜園初心者
株ごと収穫 ・一度にまとまった量を収穫できる
・香り高い根も料理に利用できる
・栽培スペースをすぐに空けられる
・その株からの収穫は一度きりで終わる
・株を引き抜く際に土が乱れることがある
・サラダや鍋などでたくさんの量を使いたい人
・根の独特な風味も楽しみたい本格派
・栽培サイクルの切り替えを早くしたい人

長く楽しむための摘み取り方

パクチーをできるだけ長く、シーズンを通して何度も収穫するための最大のコツは、植物の心臓部とも言える株の中心にある「生長点」を絶対に傷つけずに残すことです。生長点は、新しい葉が次々と生まれてくる、いわば株の成長の司令塔。ここを保護することが、継続的な収穫の絶対条件となります。

具体的には、以下の2つのシンプルなルールを守って摘み取ってください。

  1. 外側の成熟した葉から順番に収穫する
    株の内側でこれから成長しようとしている、小さくて若い葉は未来の収穫分として必ず残しておきます。収穫の対象とするのは、外側に大きく葉を広げた、十分に成熟した葉です。このルールを守ることで、中心の生長点は外側の葉によって自然に保護され、株は内側から外側へと健全に成長を続けることができます。
  2. 根元から2~3cm上でカットする
    ハサミを入れる位置も重要です。地面すれすれで切るのではなく、少し茎を残すように、地面から2~3cm上を狙ってカットします。これにより、株本体へのダメージを最小限に抑えるだけでなく、残った茎の脇から新しい芽(脇芽)が出てくるのを促す効果も期待できます。
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そして、もう一つ、長期収穫のためには絶対に欠かせない作業があります。それは、花芽(花茎)を見つけたら、ためらわずにすぐに指で摘み取ることです。前述の通り、とう立ちが始まると株は葉を増やすのをやめてしまいます。花芽を早めに摘むことで、株は「まだ子孫を残す準備ができていない」と判断し、再び葉を成長させることにエネルギーを振り向けてくれるのです。このひと手間が、収穫期間を数週間延ばすことにも繋がります。

豆知識:収穫後の追肥でさらに長持ち!

人間が運動後や仕事の後に食事で栄養補給をするように、パクチーも葉を収穫された後は体力を消耗しています。何度か収穫を繰り返すと、土の中の栄養も当然少なくなってきます。収穫後に、ホームセンターなどで手に入る市販の液体肥料を規定の倍率に薄め、水やり代わりに与える「追肥」を行うと、株の勢いが目に見えて回復し、さらに長く、たくさんの葉を収穫できるようになりますよ。

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収穫は何回できる?

適切な方法で管理を続ければ、パクチーの収穫は1つの株から少なくとも3~4回以上、栽培環境によっては数ヶ月にわたって楽しむことが可能です。これは家庭菜園の大きな醍醐味と言えるでしょう。

もちろん、この収穫回数は「外葉からの摘み取り収穫」を丁寧に行った場合の目安です。前述の通り、株ごと収穫した場合は、その株からの収穫は残念ながら1回で終わりとなります。

収穫回数を最大限に増やすためには、これまで説明してきた以下のポイントを忠実に実践することが非常に重要になります。

  • 生長点を残して外葉から収穫する鉄則を守る
  • とう立ちのサインである花芽は見つけ次第、早めに摘み取る
  • 数回の収穫後には液体肥料などで適宜追肥を行い、栄養を補給する

これらの愛情のこもった管理を丁寧に行うことで、パクチーの株は元気を保ち、まるでそれにこたえるかのように、次から次へと新しい葉を芽吹かせてくれます。特に秋に種をまいた株は、春のとう立ちシーズンが到来するまで、寒い冬の間もゆっくりと成長を続けます。そのため、気候が温暖な地域では、冬の間も貴重な緑黄色野菜として、非常に長い期間、収穫の恩恵を受けることができるのです。

上級テクニック:「ずらしまき」で収穫を途切れさせない!

常に新鮮なパクチーを食卓に並べたいという方には、「ずらしまき」というテクニックがおすすめです。これは、一度に全ての種をまくのではなく、2~3週間ごとに時期をずらして複数のプランターや畝に種まきをする方法です。この方法なら、最初の株の収穫量が減ってきた頃に、次にまいた株がちょうど収穫サイズに育つため、リレー形式で収穫期間を途切れさせることなく、長期間にわたって安定した収穫が可能になります。

パクチーはどこまで伸びる?

もし収穫を一切行わずに、自然のままに育て続けた場合、パクチーの草丈は最終的に40cm~60cmほどまで、時にはそれ以上に大きく成長します。

これは、植物が自身のライフサイクルの最終段階である「開花」と「結実(種子を作ること)」という、子孫を残すための重要な使命を果たそうとするためです。とう立ちが始まると、その成長は葉から茎へとシフトし、花を高い位置で咲かせるための花茎が、まるで天に手を伸ばすかのようにぐんぐんと伸びていきます。この段階のパクチーの姿は、私たちが普段スーパーなどで目にする、葉を食べるための姿とは大きく異なります。

成長が進んだパクチーの劇的な変化

  • 葉の形:食用の丸みを帯びた平たい葉ではなく、ニンジンの葉によく似た、細かく深い切れ込みの入ったギザギザの形(羽状複葉)に dramaticに変化します。
  • 茎の硬さ:繊細なレースのような白い花を風雨から支えるために、茎はより硬く、しっかりとした繊維質の棒状になります。
  • 香り:葉が持つ独特の強い香りは、この段階になると弱まる傾向にあります。

この状態になった葉や茎は、硬くて風味が落ちるため、食用にはあまり向いていません。しかし、その先に待っている白い可憐な花の集合体(散形花序)は、エディブルフラワーとしてサラダなどに散らしても楽しめます。そして花の後には、球形の小さな緑色の実がつきます。この実がやがて茶色く乾燥すると、世界中の料理でスパイスとして愛用されている「コリアンダーシード」として収穫できるのです。葉だけでなく、花や種まで収穫して楽しめるのも、パクチー栽培の奥深い魅力の一つと言えるでしょう。


育て方別パクチーの収穫でどこを切るかのコツ

  • 育て方 プランターでの注意点
  • 地植えでの収穫のポイント
  • 育て方 水耕栽培の場合
  • 間引き菜も上手に収穫しよう
  • パクチーの栽培は難しい?
  • 夏越しの方法は?
  • パクチーの収穫でどこを切るか総まとめ

育て方 プランターでの注意点

ベランダや軒先で手軽に始められるプランター栽培は、家庭菜園初心者にも大変おすすめの方法ですが、成功のためにはいくつか特有の注意点があります。特に収穫で失敗しないために、「水切れ」と「根詰まり」という、プランター栽培ならではの2つの課題に気を配りましょう。

プランターは、地植えに比べて土の量が絶対的に限られています。そのため、土が蓄えられる水分量も少なく、特に日差しが強く気温が高い日には、驚くほど早く乾燥してしまいます。夏場には、朝に水やりをしても夕方には土がカラカラに乾いてしまうことも少なくありません。土の表面を手で触ってみて乾いているのを確認したら、プランターの底の穴から水が流れ出るまでたっぷりと与えるのが、水やりの基本です。これにより、土全体に水分が行き渡り、根が健全に成長します。

また、根が伸びていくスペースにも限りがあることを忘れてはいけません。

プランター選びの重要なコツ

パクチーは、太い主根がまっすぐ下に伸びていく「直根性」という性質を持つ植物です。この根が伸びるスペースを十分に確保してあげることが、地上部の健全な成長に直結します。そのため、プランターを選ぶ際には、できるだけ深さが20cm以上ある深型のものを選ぶと、根がしっかりと張ることができ、結果として株が元気に育ち、収穫量も増えます。

収穫する際にも、プランター栽培ならではのコツがあります。一度にたくさんの葉を切りすぎてしまうと、限られた根から得られる栄養や水分に対して葉の量が少なくなりすぎ、株が弱る原因になります。株の勢いを保つため、常に株全体の葉の半分程度は光合成のために残しておくのが、プランターで長く収穫を続けるための重要なテクニックです。

地植えでの収穫のポイント

お庭のスペースを活用できる地植え栽培は、プランターよりもダイナミックに、そして大きくパクチーを育てられるのが最大の魅力です。根を張るスペースに制限がないため、株が本来持つポテンシャルを最大限に引き出すことができます。そのため、収穫のポイントもプランター栽培とは少し変わってきます。

地植え栽培で最も重要なのは、適切な「株間」(株と株の間の距離)をしっかりと確保することです。苗を植え付ける際や、種から育てて間引きをする際には、最低でも20cm~30cmの間隔をあけるように心がけましょう。このゆとりあるスペースが、風通しを劇的に改善し、多湿を原因とするうどんこ病などの病気のリスクを大幅に減らしてくれます。また、それぞれの株が隣と競合することなく、太陽の光を葉全体で十分に浴びることができるため、光合成が活発になり、葉が大きく、香り豊かに育つのです。

地植えのパクチーはプランター栽培のものよりも大きく robustに育つため、外葉からの摘み取り収穫で長く楽しむのはもちろん、ある程度成長したら思い切って株ごと収穫する方法も大変おすすめです。たっぷりの量を一度に収穫して、家族や友人と贅沢にパクチー料理を楽しむことができます。

雨による泥はねに要注意!

雨が強く降った際に、地面の土が葉に跳ね返ってしまう「泥はね」は、病気の元となる土の中の雑菌が植物に付着する主な原因の一つです。これを防ぐために、株元に「マルチング」という対策を施しましょう。乾燥わらや腐葉土、ウッドチップなどを株の周りの土の表面に敷き詰めてあげるだけで、泥はねを効果的に防ぎ、病気予防になるだけでなく、土の急激な乾燥や地温の上昇を抑える効果も期待できます。

育て方 水耕栽培の場合

近年人気が高まっている水耕栽培でも、パクチーを元気に育てて収穫することができます。土を一切使わないため、室内で清潔に栽培できるのが大きなメリットで、キッチンの一角で育てれば、いつでも新鮮なハーブを摘み取って料理に加えることが可能です。

水耕栽培で最も注意すべき点は、液体肥料の濃度管理と、根への十分な酸素供給です。土での栽培とは異なり、根が成長に必要な全ての栄養を水に溶かした液体肥料から得ることになります。そのため、この液体肥料がパクチーのまさに生命線となります。必ず、使用する製品のパッケージに記載されている指示通りの濃度を守りましょう。肥料が濃すぎると「肥料焼け」を起こして根を傷めますし、薄すぎると栄養不足で葉の色が薄くなるなどの生育不良を引き起こします。

また、根が常に水に浸かっている状態は、水中の酸素が不足しやすく、「根腐れ」を起こすリスクが常に伴います。少なくとも週に1回程度は、容器内の溶液をすべて新しいものに交換し、新鮮な酸素を根に供給してあげることが、健全な生育を維持するために非常に重要です。エアレーション(ぶくぶく)を導入するのも効果的です。

収穫方法は土での栽培と基本的に同じです。株を長く楽しみたいのであれば、外側の葉から清潔なハサミでカットしていきましょう。水耕栽培の容器は光を通しやすいものが多いため、根元まで光が当たると容器内に藻が発生しやすくなります。藻は水中の栄養や酸素を奪うため、アルミホイルで容器を覆ったり、遮光性のある容器を使ったりするなどの対策をすると、管理が格段に楽になります。

間引き菜も上手に収穫しよう

パクチー栽培における、記念すべき最初の収穫イベント、それが「間引き」です。種をまくと、通常はたくさんの可愛らしい芽が一斉に顔を出します。しかし、この密集した状態のまま育ててしまうと、お互いが日光や栄養を奪い合ってしまい、結果的にどの株もひょろひょろとしか育つことができません。そこで、元気の良い株をいくつか残し、他を抜き取る「間引き」という作業が必要不可欠になるのです。

この時、抜き取ったか弱く見える若い芽(間引き菜)は、決して捨ててはいけません。これは、いわば「ベビーパクチー」とも呼べる、非常に貴重で美味しい初収穫物なのです。

間引き菜の魅力的な特徴

  • 香り:成熟したパクチー特有の力強い香りよりも、はるかにマイルドで爽やかな香りがします。パクチーが苦手な方でも食べやすいかもしれません。
  • 食感:茎も葉も非常に柔らかく、繊細な口当たりが楽しめます。

間引きは、双葉の後に本葉が2~3枚出てきた頃に行うのが一般的です。株同士の葉が軽く触れ合うようになったら、それが間引きのベストタイミングです。収穫した間引き菜は、生のままサラダのトッピングにしたり、スープや麺類の仕上げに彩りとして散らしたりすると、いつもの料理がぐっとお洒落で本格的な一品に変わりますよ。

パクチーの栽培は難しい?

「パクチーの栽培は、独特な性質があって難しい」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、いくつかの重要なポイントさえ押さえてしまえば、初心者の方でも比較的簡単に、そして豊かに収穫までたどり着ける、魅力的なハーブです。

栽培が難しいと感じる主な原因は、過去の失敗経験からくるもので、その多くは以下の3つのポイントに集約されることが多いです。

パクチー栽培「3つの壁」とその攻略法

  1. 発芽しない:これは最も多い失敗例です。パクチーの種は、実は硬い殻に覆われた果実で、そのまままくと吸水しにくく発芽率が低いのです。種まきの前に、空き瓶の底などで軽く押し付けて硬い殻をパカっと2つに割ってから、一晩水に浸しておくだけで、発芽率が劇的にアップします。
  2. すぐに花が咲いてしまう(とう立ち):パクチーは、日照時間が長くなることと気温の上昇を感知して、子孫を残すために花を咲かせようとします。これを避けるには、日が短くなる秋に種をまく「秋まき」にすることです。とう立ちの心配が少なく、非常に長く葉を収穫できます。
  3. 夏に枯れてしまう:エスニックなイメージから暑さに強いと思われがちですが、実は日本の高温多湿な夏が苦手です。夏場は直射日光を避け、風通しの良い半日陰の涼しい場所で管理するのが、夏越しを成功させる最大の秘訣です。

これらのパクチーならではの特性をあらかじめ理解し、少しだけ環境を整えてあげることで、パクチー栽培は決して難しいものではなくなります。むしろ、生育が旺盛で、摘み取っても次々と葉を出す生命力の強さに、収穫の喜びを何度も味わえる、家庭菜園にぴったりのハーブと言えるでしょう。農林水産省のウェブサイトでも、家庭菜園に関する様々な情報が提供されていますので、参考にしてみるのも良いでしょう。

夏越しの方法は?

前述の通り、パクチーはタイ料理などで多用されるイメージとは裏腹に、日本の真夏の厳しい環境(高温・多湿・強光)が大の苦手です。夏越しを成功させるためのキーワードは、「涼しさ」と「風通し」、この2点に尽きます。

夏越し対策として最も重要なのは、人間が日焼けを避けるのと同じように、強すぎる直射日光からパクチーを守ってあげることです。夏の強烈な日差しは、繊細な葉を焼いてしまったり(葉焼け)、株全体の体力を著しく消耗させたりする最大の原因となります。

私たち人間が日焼け止めを塗ったり、日傘をさしたりして肌を守るのと同じですね。パクチーにも、夏の間はやさしい日陰を作ってあげましょう!

具体的な夏越し対策

  • 置き場所の工夫:プランターで育てている場合は、その機動性を活かしましょう。建物の東側など、比較的涼しい午前中だけ柔らかい日が当たり、午後は日陰になるような半日陰の場所に移動させるのが理想的です。
  • 遮光ネットの積極利用:地植えなどで移動が難しい場合は、「寒冷紗(かんれいしゃ)」や「よしず」といった遮光資材を利用して、人工的に日陰を作ってあげます。園芸店などで手に入る50%程度の遮光率のネットが、光を適度に遮りつつ暗くなりすぎないためおすすめです。
  • 水やりの時間帯:気温が最も高くなる日中に水やりをすると、プランターや土の中が蒸し風呂のような状態になり、根を深刻に傷める原因になります。水やりは、気温が比較的涼しい早朝か、日が落ちた後の夕方に行うことを徹底しましょう。
  • 風通しの確保:葉が密集していると、湿気がこもって株が蒸れてしまい、病気や生育不良の原因になります。適度に収穫を兼ねて内側の葉をすいてあげて、株元の風通しを良く保つことも、夏越しには非常に大切な作業です。

これらのきめ細やかな対策を行うことで、パクチーが夏を無事に乗り切り、気候が涼しくなる秋に再び元気に葉を茂らせてくれる可能性がぐっと高まります。

パクチーの収穫でどこを切るか総まとめ

この記事で解説してきた、パクチーの収穫に関するあらゆる要点を最後にリスト形式でまとめます。これらのポイントをしっかりと押さえて、ご家庭でのパクチー栽培と収穫を、心ゆくまで存分に楽しんでください。

  • パクチーの収穫は草丈15cmから20cmが目安
  • 長く収穫するなら外側の葉からハサミで切る
  • 株の中心にある新芽(生長点)は必ず残す
  • 根元から2cmから3cm上を切ると再生しやすい
  • 一度にたくさん使いたい時は株ごと引き抜く
  • 香り高い根も風味付けに使えるので捨てずに活用する
  • 収穫は何回も可能で上手く育てれば3回以上楽しめる
  • とう立ちのサインである花芽を見つけたらすぐに摘み取る
  • 花が咲くと葉が硬くなり風味が落ちてしまう
  • プランター栽培では水切れと根詰まりに注意する
  • 地植えでは風通しと泥はね対策が重要になる
  • 間引きした若い芽はベビーリーフとして食べられる
  • 夏越しは直射日光を避けた半日陰の涼しい場所で管理する
  • 数回収穫した後は追肥をすると株が長持ちする
  • 時期をずらして種まきすると収穫期間を長く確保できる

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