玉ねぎを引き抜いたあと、葉をすぐに切ってよいのか、それとも葉を付けたまま乾かすのか。ここで手が止まってしまう方は多いかなと思います。せっかく大きく育った玉ねぎなので、切る位置を間違えて保存中に腐らせたくないですよね。
先に結論をお伝えすると、長期保存する玉ねぎは、収穫直後に葉を根元から切らず、まず表面と首を乾かしてから、保存方法に合わせて葉を切るのが失敗しにくい方法です。吊るして保存するなら葉を10〜15cmほど残し、ネットやカゴで保存するなら首がしっかり乾いてから数cm残して切ります。
ただし、葉切りの長さや順番には地域や栽培方法による違いがあります。収穫時に葉を10cmほど残して根と一緒に切り、その後に乾燥させる方法もあれば、葉を付けたまま乾かしてから調製する方法もあります。大切なのは「何cmが絶対に正解」と覚えることではなく、切り口を濡らさないこと、玉ねぎ本体を傷つけないこと、保存前に首まで十分乾かすことです。
この記事では、玉ねぎの収穫時期の見分け方から、収穫後の葉切りを行うタイミング、残す長さ、根切り、乾燥、吊るし保存までを順番に解説します。「結局、収穫した今日は何をすればいいの?」という疑問も、その日の天候や保存方法に合わせて判断できるようになりますよ。
この記事の結論
- 収穫は畑全体の7〜8割ほどが自然に倒れた頃を目安にする
- 長期保存する場合は晴れた日に収穫し、まず1〜3日ほど表面を乾かす
- 吊るすなら葉を10〜15cmほど残すと束ねやすい
- ネットやカゴで保存するなら、首が乾いてから数cm残して切る
- 新玉ねぎ、傷のある玉、首が太い玉は長期保存せず早めに食べる
玉ねぎ収穫後の葉切りはいつ?
玉ねぎの葉切りは、収穫後の保存方法によって適したタイミングが変わります。まずは、あなたが収穫した玉ねぎを「吊るして保存するのか」「ネットやカゴで保存するのか」「新玉ねぎとして早めに食べるのか」を決めましょう。
| 保存方法 | 葉切りのタイミング | 残す長さの目安 | 向いている玉ねぎ |
|---|---|---|---|
| 葉を束ねて吊るす | 収穫後に表面を乾かしてから | 10〜15cmほど | 中生・晩生など保存向きの品種 |
| 編んで吊るす | 葉がしなやかなうちに束ね、雨の当たらない場所で乾燥 | 15〜20cmほど | 葉が切れずに残っている玉 |
| ネット・カゴ・コンテナ | 首までしっかり乾いたあと | 3〜5cmほど | 葉が短い玉、少量保存 |
| 早めに食べる | 調理しやすい長さに切ってよい | 数cm程度 | 新玉ねぎ、傷のある玉、首の太い玉 |
家庭菜園では、収穫直後にすべての葉を短く切るよりも、まず乾かして状態を確認したほうが扱いやすいです。まだ首がみずみずしい状態で根元ぎりぎりを切ると、切り口が大きく開き、雨や泥が付いたときに乾きにくくなります。
地域や農家によって方法が違う理由
玉ねぎは、収穫時期の気温や湿度、出荷するまでの期間、使える乾燥施設によって作業方法が変わります。農研機構の資料では、府県産の中晩生玉ねぎは葉と根を付けた状態で吊り小屋などに入れて乾燥させ、出荷前に葉を短く調製する方法が紹介されています。一方、栃木県の研修例では、収穫時に葉を約10cm残して根と一緒に切り、その後に乾燥させています。つまり、長さの数字だけでなく、乾燥環境までセットで考えることが大切です。
収穫の目安は葉の倒伏

葉切りの前に確認したいのが、そもそも玉ねぎが収穫適期を迎えているかどうかです。分かりやすいサインは、立っていた葉が付け根付近から自然に折れるように倒れる「倒伏(とうふく)」です。
畑全体を見渡して、およそ7〜8割の株が自然に倒れた頃を収穫の目安にします。1株だけ倒れたからといって、すぐに全部を抜く必要はありません。風で折れた株や、病気・害虫で弱った株もあるため、畑全体の割合で判断するのがコツです。
また、葉が倒れた瞬間に急いで収穫しなければならないわけでもありません。天候が安定していれば、倒伏が進んでから数日から1週間ほど待ち、玉の充実と土の乾燥を確認して収穫する方法があります。栃木県の農業研修でも、地上部の約8割が倒れてから約1週間後を収穫の目安としています。
ただし、雨が続く予報、葉が急速に枯れ込んでいる状態、首や球に腐敗の兆候がある場合は、日数だけにこだわらないでください。畑に長く置けば必ず品質が上がるわけではないので、玉の状態と天気を優先しましょう。
人が葉を倒しても収穫サインにはならない
玉を大きくしたいからと、まだ元気な葉を手で折ったり踏んだりする必要はありません。収穫の判断に使うのは、玉ねぎ自身が成熟して自然に倒れた葉です。人為的に倒すと葉の傷から病気が入りやすくなり、光合成できる期間も短くなります。
自然な倒伏の見分け方
自然な倒伏では、球のすぐ上にある首の部分が細くやわらかくなり、葉全体が同じ方向とは限らず、ばらばらに倒れていきます。葉先にはまだ緑色が残っていることも多く、球は十分に膨らんでいます。
一方、強風で葉の途中から折れている株、葉に斑点やカビが広がって急にしおれた株、根元が軟らかくなって倒れた株は、成熟による倒伏とは限りません。怪しい株は他と分けて抜き、球に軟化や異臭がないか確認してください。
早生・中生・晩生の違い
玉ねぎには、収穫時期が早い極早生・早生、標準的な中生、遅く収穫する晩生があります。収穫月は地域、植え付け時期、品種、気候で変わるため、種袋や苗ラベルの説明も確認してください。
| タイプ | 一般的な特徴 | 保存の考え方 | 葉切り後の扱い |
|---|---|---|---|
| 極早生・早生 | 早く収穫でき、みずみずしいものが多い | 長期保存より早めの消費向き | 傷みを確認しながら冷蔵も活用する |
| 中生 | 食味と保存性のバランスを取りやすい | 十分乾燥させれば一定期間保存しやすい | 吊るし・ネットのどちらにも対応しやすい |
| 晩生 | 球が締まり、貯蔵向きの品種が多い | 長期保存を考えやすい | 首まで乾燥させて風通しよく管理する |
新玉ねぎは、単に「新しい玉ねぎ」という意味だけではなく、一般に収穫後の乾燥を十分に行わず、みずみずしい状態で出荷される玉ねぎを指します。水分が多くやわらかい反面、長期保存には向きません。保存期間を無理に延ばそうとせず、状態のよいうちに食べるのが一番です。
収穫から葉切りまでの手順
玉ねぎの保存を成功させるには、葉切りだけでなく、収穫する日の選び方から乾燥までを一続きの作業として考える必要があります。ここでは、家庭菜園で迷いにくい順番に沿って説明します。
晴れた日に丁寧に収穫する

収穫は、できるだけ土が乾いている晴れた日に行います。雨の日や雨直後に抜くと、球や葉に泥と水分が付きやすく、その後の乾燥に時間がかかります。天気予報を確認し、収穫後も雨を避けられる日を選べると安心です。
- 株元を確認する:球の大きさ、葉の倒れ方、腐敗や病斑の有無を見ます。
- 土をゆるめる:土が固い場合は、球から少し離れた位置にスコップや移植ゴテを差し込みます。
- 首元を持つ:球のすぐ上にある葉の付け根を持ちます。
- まっすぐ抜く:急に引っ張らず、球を傷つけないようゆっくり持ち上げます。
- 泥を軽く落とす:乾いた土を手で軽く払います。長期保存する玉は水洗いしません。
葉だけを強く引っ張ると、首が途中でちぎれることがあります。首が裂けた玉は保存中に傷みやすいため、長期保存の束には入れず、先に食べるグループへ分けてください。
スコップで球を刺した場合
少しでも刃が入った玉は、見た目がきれいでも長期保存には回さないほうが無難です。傷口から水分が出たり雑菌が入りやすくなったりするため、傷んだ部分を大きめに取り除いて早めに調理しましょう。
葉を付けたまま一次乾燥する

収穫した玉ねぎは、すぐに袋へ詰めず、まず表面を乾かします。晴天が続くなら、畝の上や乾いた場所に重ならないよう並べ、1〜3日ほど乾燥させます。夜露や突然の雨が心配な場合は、夕方に軒下へ移動させましょう。
一次乾燥の目的は、外皮、根、首の表面に残った余分な水分を飛ばすことです。外皮が乾いて土が手で落としやすくなれば、次の作業へ進めます。日数は天候や球の水分によって変わるため、「必ず3日」と固定せず、触った状態で判断してください。
乾燥できたか迷ったら、外皮だけでなく首も確認します。外皮がカサカサしていても、首を軽く触ったときに水っぽく厚いままなら、まだ本乾燥が必要です。雨の当たらない風通しのよい場所へ移し、玉同士の間隔を空けてください。
真夏の強い直射日光に注意
「乾かすなら日差しが強いほどよい」と思うかもしれませんが、猛暑日に長時間さらすと球が高温になり、日焼けや傷みにつながることがあります。特にコンクリートや黒いシートの上は温度が上がりやすい場所です。
気温が高い日は、午前中だけ乾かす、遮光した軒下へ移す、すのこや網の上に並べて風を通すなどの方法に切り替えましょう。乾燥に必要なのは、強烈な日差しだけではなく、雨を避けた環境と空気の流れです。
葉切り前に保存用を選別する
乾燥させながら、長期保存する玉と早めに食べる玉を分けます。ここを省くと、1個の傷んだ玉から出た水分で周りが蒸れたり、腐敗の発見が遅れたりします。
| 状態 | 保存の判断 | おすすめの対応 |
|---|---|---|
| 外皮が乾き、球が硬く、首が細い | 長期保存候補 | 十分乾燥させて吊るす・ネット保存 |
| 収穫時に傷が付いた | 長期保存に不向き | 傷んだ部分を確認して早めに調理 |
| 首が太く、乾きにくい | 腐敗に注意 | 別にして優先的に食べる |
| とう立ちした・中心が硬い | 保存性が落ちやすい | 早めに切って中を確認する |
| 新玉ねぎで水分が多い | 長期吊るし保存に不向き | 冷蔵も使いながら早めに消費 |
| 軟らかい・異臭・汁が出る | 保存不可 | 食べずに処分する |
根切りは浅く行う
根切りは、玉ねぎの底に残る細い根を短く整える作業です。収穫時に葉と一緒に切る方法も、一次乾燥後に切る方法もあります。家庭菜園では、泥が乾いて根の位置を確認しやすくなってから切ると、本体へ刃を入れる失敗を減らせます。
清潔でよく切れるハサミを使い、根だけを切って、硬い根盤や白い可食部へ深く切り込まないようにしてください。根元を完全に平らにしようとすると傷が大きくなります。見た目を整えすぎるより、本体を傷つけないことを優先しましょう。
元記事では「根が空気中の水分を吸うため必ず直後に切る」と説明していましたが、家庭菜園で最も注意したいのは、根の吸水よりも、湿ったまま密集させることや切り傷を作ることです。乾燥しやすく扱いやすい長さに整える、と考えると分かりやすいですよ。
長期保存する玉は水洗いしない
土が付いていると洗いたくなりますが、長期保存する玉ねぎは基本的に水洗いせず、乾いてから手で土を払います。皮の間や首に入った水分は抜けにくく、乾燥に時間がかかるためです。
すでに洗ってしまった場合は、布で強くこすらず水気を取り、玉同士を離して風を当てます。そのうえで、洗っていない玉とは分け、早めに食べるようにしましょう。
収穫後に水洗いしてしまった野菜の扱いをさらに確認したい方は、同じネギ類で乾燥と保存の考え方が近いにんにく収穫後に洗うのはNG?失敗しない正しい保存法と処理のコツも参考になります。
葉の切り方と残す長さ

葉を切る位置は、玉のすぐ上ではなく、保存方法に必要な長さを残した位置です。家庭菜園で葉を束ねて吊るすなら、首の付け根から10〜15cmほど残すと作業しやすくなります。葉を編み込むなら、もう少し長めに残したほうが扱いやすいでしょう。
ネットやカゴへ入れる場合は、首が十分に乾いてから3〜5cmほど残して切れば、かさばりにくくなります。公的な栽培例でも10cmほど残して乾燥する方法がある一方、乾燥後の出荷調製ではさらに短く切る方法があります。家庭用では、保存設備よりも風通しを確保しにくいため、迷ったときは短く切りすぎないほうが安心です。
葉切りの具体的な手順
- ハサミを清潔にする:泥を落とし、必要に応じて刃を消毒して乾かします。
- 首の状態を見る:ぬれている、軟らかい、汁がにじむ玉は長期保存から外します。
- 残す長さを決める:吊るすなら10〜15cm、ネットなら乾燥後に3〜5cmを目安にします。
- 一度で切る:葉をつぶさないよう、よく切れるハサミで切ります。
- 切り口をぬらさない:切ったあとは雨の当たらない場所で風を通します。
葉が完全に乾いてハサミで切りにくい場合は、無理に引きちぎらないでください。首が裂けると傷口が広がります。剪定ばさみなど、厚い葉も一度で切れる道具を使うときれいに仕上がります。
根元ぎりぎりを切らない
まだ首が乾いていない段階で球のすぐ上を切ると、みずみずしい組織が露出します。特に、そのあと雨に当たると乾燥が遅れます。短く調製したい場合でも、まず首を十分に乾かしてから切りましょう。
葉切りだけで発芽は止まらない
「葉を切れば玉ねぎが休眠して発芽しなくなる」と説明されることがありますが、葉切りだけで発芽を完全に止めることはできません。玉ねぎの休眠や発芽しやすさは、品種、収穫時の成熟度、乾燥状態、保存温度や湿度など複数の条件に左右されます。
葉切りの主な役割は、乾いた葉を扱いやすくし、束ねたり収納したりしやすくすることです。また、湿った葉が球へ重なって蒸れるのを避ける意味もあります。発芽を防ぎたいなら、葉を短くすることだけに頼らず、しっかり乾燥させ、雨と高湿度を避け、定期的に状態を確認してください。
葉切りで大切な考え方
葉を切ること自体が保存性を決めるのではありません。「適期に収穫する」「傷を付けない」「首まで乾かす」「風通しよく保存する」という一連の作業の中に葉切りがあります。切る長さだけ合っていても、湿った袋へ詰めれば腐りやすくなるので注意しましょう。
短く切りすぎた場合の対処
うっかり葉を根元近くまで切ってしまっても、すぐに食べられなくなるわけではありません。吊るすための持ち手がなくなっただけなら、ネット、通気性のあるカゴ、すのこなどへ一段に並べて保存できます。
ただし、切り口が湿っている玉、汁が出ている玉、首が大きく開いた玉は別にしてください。風通しのよい日陰で切り口を乾かし、長期保存用より先に使います。ビニール袋へ密閉するのは避けましょう。
葉を切らずに保存してもよい?
葉を編んで吊るす方法や、葉付きのまま束ねて本乾燥させる方法もあります。そのため、葉を必ず短く切らなければ保存できないわけではありません。
ただし、長い葉が雨に触れる、束の内側で湿る、枯れ葉が絡んで風通しを悪くするといった状態は避けたいところです。葉付きで保存する場合も、傷んだ葉を取り除き、束を大きくしすぎず、首の周りに空気が通るようにしてください。
玉ねぎを長持ちさせる保存法
葉切りが終わったら、玉ねぎを雨、湿気、強い直射日光から守りながら保存します。大量に収穫した場合は吊るし保存、少量ならネットやカゴが使いやすいです。どの方法でも、玉同士を密着させすぎないことが共通のポイントです。
葉を束ねて吊るす方法

葉を10〜15cmほど残した玉ねぎは、葉を束ねて軒下などへ吊るせます。球が重なるほど大きな束にすると内側へ湿気がこもるため、家庭では3〜5個ほどの小さな束から始めると管理しやすいです。
- 乾燥状態のよい玉ねぎを3〜5個選びます。
- 葉の高さをそろえ、首をつぶさないようにまとめます。
- 丈夫なひもで葉を結びます。乾燥で葉が細くなるため、抜け落ちにくい結び方にします。
- S字フックや物干し竿へ掛けます。
- 玉同士の間に空間ができるよう、束と束の間隔を空けます。
力いっぱい首を締め付けると、やわらかい部分が傷むことがあります。葉の上部を結び、球の重さを支えられるかを低い位置で一度確認してから吊るしてください。落下すると玉に傷が付くため、真下に人が通る場所も避けたほうが安心です。
ネットやカゴで保存する方法
葉を短く切った玉ねぎや、吊るす場所がない場合は、野菜用ネット、通気性のあるカゴ、すのこを利用します。ネットへ大量に詰めると、中央の玉が見えず、傷みの発見が遅れます。小分けにするか、1個ずつ区切れるネットを使いましょう。
新聞紙で包む場合
1個ずつ新聞紙で包む方法は、周囲の湿気や光をやわらげる一方、紙が湿ったままになると逆効果です。高温多湿の場所では包みっぱなしにせず、定期的に紙と玉の状態を確認してください。大量保存では、まず風通しを優先したほうが管理しやすいです。
保存場所の3条件
雨・蒸れ・強い日差しを避ける
- 雨が当たらない:軒下、屋根のあるベランダ、カーポートなど
- 風が通る:壁際へ密着させず、束の間隔を空けられる場所
- 直射日光を避ける:強い西日や照り返しで球が高温にならない場所
建物の北側の軒下は候補になりますが、どの家でも最適とは限りません。雨が吹き込む方向、午後の日差し、周囲の壁や物置による風の通りにくさを確認してください。「軒下だから大丈夫」と決めつけず、雨の日と晴れた日の両方で状態を見ると失敗が減ります。
台風や横殴りの雨が予想される日は、一時的に室内や物置へ移動させます。ただし、シンク下、洗面所、密閉した押し入れなど、湿気がこもる場所は避けましょう。室内へ入れたときも袋へ密閉せず、新聞紙やすのこの上へ広げてください。
新玉ねぎは冷蔵して早めに食べる
新玉ねぎや早生品種は、水分が多く、外皮と首を乾かして長期保存する玉ねぎとは扱いが異なります。無理に軒下へ何か月も吊るすより、状態を見ながら冷蔵し、みずみずしいうちに食べましょう。
冷蔵する場合は、表面の水気を確認し、1個ずつキッチンペーパーや新聞紙で包んで野菜室へ入れる方法があります。ポリ袋を使うなら密閉せず、結露が出ていないか確認してください。保存できる期間は品種、収穫時の水分、冷蔵庫の環境によって変わるため、日数だけを頼りにせず、軟らかさやにおいも確認します。
定期点検で腐敗を広げない
保存を始めたら終わりではありません。梅雨や夏場は特に傷みやすいため、少なくとも週に1回から2週間に1回程度は、手触り、におい、外皮、首、底を確認しましょう。
- 手触り:首や底がブヨブヨしていないか
- におい:酸っぱいにおい、腐敗臭がないか
- 見た目:カビ、汁、変色、虫の侵入がないか
- 芽と根:芽や新しい根が伸び始めていないか
- ひも:葉が乾いて細くなり、束が抜けそうになっていないか
異常のある玉を見つけたら、束ごと捨てるのではなく、まずその玉を外して周囲を点検します。隣の玉が硬く、においもなく、表面が乾いているなら、別の場所へ移して様子を見られます。汁が付いている場合は、乾いた布や紙で拭き、十分に風を当ててください。
腐る原因と失敗時の対処
玉ねぎが保存中に腐る原因は、葉を切った長さだけでは判断できません。収穫時の傷、乾燥不足、首の太さ、雨、保存場所の湿気、品種の貯蔵性などが重なって起こります。
| よくある原因 | 起こりやすい状態 | 対策 |
|---|---|---|
| 乾燥不足 | 首が厚い、外皮が湿る、袋の中が結露する | 小分けして風通しのよい日陰で再乾燥する |
| 収穫時の傷 | 切り傷や打撲部分から軟らかくなる | 傷のある玉を保存用から外して先に使う |
| 葉の切り口がぬれた | 首周りから変色やカビが出る | 雨を避け、切ったあとは風を通す |
| 束が大きすぎる | 内側だけ湿り、点検しにくい | 3〜5個程度の小さな束へ分ける |
| 高温・直射日光 | 球が熱くなり、日焼けや蒸れが出る | 日陰へ移し、照り返しを避ける |
| 保存に不向きな玉 | 新玉ねぎ、首が太い、とう立ち、傷あり | 長期保存せず、早めに食べる |
葉切り後に雨が降った場合
葉を切った玉ねぎが雨に当たったら、まず屋根のある場所へ移動させます。濡れたまま重ねず、新聞紙、すのこ、網などの上へ一段に並べ、扇風機やサーキュレーターの弱い風を離れた位置から当てます。
雨が首の中まで入った玉や、切り口が水っぽくなった玉は、ほかと分けてください。見た目が戻っても長期保存には不安が残るため、優先して食べるほうが安心です。
収穫後に葉が青い場合
畑全体が倒伏して収穫適期を迎えていれば、葉に青い部分が残っていても珍しくありません。そのまま一次乾燥し、保存方法に合わせて切ります。
反対に、ほとんどの葉が直立し、首が太く、玉も十分に膨らんでいない場合は、収穫が早かった可能性があります。すでに抜いた玉は畑へ戻しても元どおりに育つとは限らないため、新玉ねぎのように早めに食べるのがおすすめです。
葉が枯れ切った玉ねぎの扱い
葉が完全に枯れて首が乾いているからといって、必ず腐っているわけではありません。球が硬く、異臭やカビがなく、底も乾いているなら保存候補にできます。
ただし、畑で長く雨に当たった玉、首から水が入った玉、外皮の内側まで変色している玉は注意が必要です。外見だけで判断せず、少しでも軟らかい玉は別にして早めに切り、中の状態を確認しましょう。
小さい玉ねぎも保存できる?
小さい玉でも、成熟して外皮と首が十分に乾いていれば保存できます。ただし、大きさが違う玉を一つの束にすると、乾き方や使う順番を管理しにくくなります。小玉は小玉でまとめ、丸ごと煮込みやスープなどに使いやすい位置へ吊るしておくと便利です。
玉ねぎの収穫と葉切りQ&A
収穫した当日に葉を切っても大丈夫?
晴れていて、収穫後すぐに雨の当たらない乾燥場所へ移せるなら、葉を10cmほど残して切る方法があります。ただし、首が水っぽい状態で根元ぎりぎりまで短く切るのは避けましょう。家庭菜園では、まず半日から数日ほど表面を乾かしてから切ると状態を見分けやすいです。
葉は15cm残さないと腐る?
15cmは吊るすときに扱いやすい目安であり、絶対条件ではありません。ネットやカゴで保存するなら、首が乾いたあとに3〜5cmほど残して切る方法もあります。腐敗を左右するのは、長さだけでなく、切り口の乾燥、球の傷、湿度、品種などです。
根は切らずに吊るしてもよい?
細い根が残っていても、十分乾燥していればすぐに問題になるとは限りません。ただ、泥が絡みやすく、収納時にかさばるため、根だけを浅く整えると管理しやすくなります。根盤まで深く切って傷を付けるくらいなら、少し残すほうが安全です。
葉を切ったあと何日干す?
天候や玉の水分、風通しによって変わるため、日数だけでは決められません。外皮が紙のように乾き、首が細く締まり、触っても湿り気がない状態を目安にします。晴天でも高温になりすぎる場所は避け、雨の当たらない日陰で本乾燥を続けてください。
吊るした玉ねぎが落ちるのはなぜ?
乾燥が進むと葉が細くなり、収穫直後に結んだひもがゆるくなるためです。束を大きくしすぎず、葉の少し上を結び、定期点検のときに結び目も確認しましょう。葉が短い玉は無理に吊るさず、ネットへ切り替えると安心です。
芽が出た玉ねぎは食べられる?
芽が出ただけで、球が硬く、カビや異臭、ぬめりがなければ、状態を確認して早めに使えます。芽が伸びるほど球の水分と栄養が使われ、食感が落ちやすいため、保存を続けず調理へ回しましょう。軟らかい、汁が出ている、内部が変色している場合は食べないでください。
玉ねぎ収穫後の葉切りまとめ
玉ねぎ収穫後の葉切りで迷ったら、葉を切ることだけを急がず、まず玉の状態と保存方法を確認してください。長期保存用なら、晴れた日に収穫し、表面を乾かし、傷のある玉を分けてから葉を切る。この順番が基本です。
- 収穫は畑全体の7〜8割ほどが自然に倒伏した頃が目安
- 倒伏後は天候と玉の状態を見ながら収穫日を決める
- 土が乾いた晴れの日に、球を傷つけないよう抜く
- 長期保存する玉は水洗いせず、乾いてから土を払う
- 収穫後は玉同士を重ねず、まず1〜3日ほど表面を乾かす
- 猛暑日は強い直射日光や熱くなった地面を避ける
- 吊るす場合は葉を10〜15cmほど残すと束ねやすい
- ネットやカゴの場合は、首が乾いてから3〜5cmほど残して切る
- 葉切りだけで発芽が完全に止まるわけではない
- 根は本体を傷つけないよう浅く切る
- 新玉ねぎ、傷のある玉、首の太い玉は早めに食べる
- 保存場所は雨が当たらず、風通しがよく、強い日差しを避けられる場所
- ビニール袋へ大量に密閉せず、小分けして空気を通す
- 保存中は手触り、におい、カビ、芽、結び目を定期的に確認する
- 軟化、異臭、汁、広がったカビがある玉は食べずに処分する
収穫したその日に全部を完璧に仕上げようとしなくても大丈夫です。まずは雨を避けて一つずつ広げ、長期保存できそうな玉と早めに食べる玉を分けてみてください。そのうえで、吊るすなら長め、ネットなら乾燥後に短めと覚えておけば、葉切りで迷いにくくなりますよ。
あとから追記すると独自性が高まる情報
実際に栽培した品種名、倒伏から収穫までの日数、葉を切った長さ、吊るした場所、何月まで保存できたかを写真付きで追記すると、この記事ならではの判断材料になります。特に「10cm残した束」と「短く切ってネットへ入れた玉」の保存結果を比較できると、読者にとってかなり参考になる内容です。確認できた事実だけを記録し、翌年以降も更新していくのがおすすめです。

